2017年03月02日

遠藤周作

毎月1日は映画が安くみられる日ですが、先日ちょうどお休みと重なったので、「沈黙」を観てきました。

母がなぜか遠藤周作を好きだったらしく、我が家にもいくつか本があったのですが、エッセイばかりで小説はあまり読んだことがありませんでした。
エッセイを読む限り、悪ふざけばかりしている変なおじさん、という感じだったのですが、小説のほうはキリスト教を題材にした重いテーマのものが多く、「沈黙」も昔読んだときはよく分からず挫折してしまいました。
年をとってから読み直してみたところ、キリスト教という大きいテーマだけではなく、出てくる人たち一人ひとりの弱さや葛藤が伝わってきて、人間の心を書いた話として面白く読むことができました。

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原作本

その「沈黙」が外国人によって映画化されるということで、監督がマーティン・スコセッシであるとか、日本人の有名な俳優さんも大勢出るとか、色々な意味で楽しみにしていました。

実際に見てみたところ、思ったより原作に忠実なのにびっくりしました。
日本人の俳優さんは日本語でしゃべる場面も多かったのですが、全く不自然でなく、セリフにだいぶ日本人スタッフや俳優さん自身の手が入っているのではないかと思われました。
また、外国映画で日本文化を描くと、なんだかおもしろいことになってしまうことが多いと思うのですが、変に日本っぽさが強調されるようなこともなく、映像としてすんなりと入ってきました。
そういった部分は監督がだいぶ気を使ったのではないかと思います。

俳優さんたちについては、あの人がこんなところに!みたいな感じで楽しめる部分もありましたが、特にすごいなあと思ったのは塚本信也とイッセー緒方の演技です。
塚本さんは観終わってからこの人だったかと気づいたくらい役にはまっていたし、イッセーさんはまさに怪演、という感じで築後守のしたたかさとかいやらしさを出していました。

作品としては結末が若干違う印象を受けたこともあり、小説のほうが心に残りましたが、とても丁寧に作られた映画だなあと思いました。

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posted by ベルカ at 15:50| 日記
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