2010年11月27日

テレビボード

写真の家具は製作途中のテレビボードで、材種はタモ・寸法指定でオーダーをいただいたものです。
本体の接合にはアリ組みという技法を使っています。アリ組みは接着剤に頼れなかった古来より受け継がれてきた伝統技法です。



精度よく組まれた物はかなりの強度で、反りにも強いためベルカでは積極的にこの技法を使っています。現代では強力な接着剤が開発されているので、それと併用することによってより頑丈に作っています。



ハの字に見える線がノコギリを入れたあとです。分かりやすくするため欠き取る部分に斜線をひいています。


加工し終わるとこのような状態になります。これを組むと一番上の写真のようになります。
1ミリもずれると割れてしまうし、精度が悪いと隙間が開いてしまいます。

このアリ組み加工に関しては、機械ではなく昔ながらにノコギリとノミで加工しています。
専用機械でも加工できるのですが、毎回サイズが変わると意外にセッティングに時間がかかるそうです。
特に手加工にこだわっているわけではありませんが、なるべく腕を鈍らせないように心がけてはいます。


オオフカ
posted by ベルカ at 00:00| 家具製作
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