2011年01月22日

文机

下の写真はオイル塗装をする前の状態で、完成間近の文机です。
お客様からいただいた大まかなイメージ図とサイズ指定を元に何度か図面のやり取りをし、形が出来上がりました。

材はホワイトアッシュで、北米付近に生育するタモの仲間です。
粘りがあり折れにくく、バットに使われる材としても知られています。
僕が以前勤めていた建築会社では「シャチ栓継ぎ」や「追掛け大栓継ぎ」といわれる継手(木材の接合部)などに打ち込む栓としても使われていました。






上は筆記具を置ける溝で、斜めにして取り易くしたいとのご要望でした。
溝は「四方反りカンナ」という特殊なカンナを使って彫るのですが、ペンを置くのに丁度良いこの深さと形になるまで何度か試作しました。


文机は壁につけて使われるため、PC等の配線を落とすための穴を開けてあります。
オーダー家具の良い所はこういった細かな指定ができ、思い描いていた家具が形になることだと思います。





オオフカ
posted by ベルカ at 00:00| 家具製作

2011年01月08日

カメの古本屋さん

末年年始は岡山に帰省していました。
この時期でも倉敷美観地区周辺は開いているお店が比較的多いのですが、僕が行った日は倉敷民芸館は休館、大原美術館は本館だけしか開いていなかったので残念でした。


倉敷美観地区


大原美術館

しかし、帰省先での楽しみの一つである「蟲文庫」さんは営業していたのでとりあえず目的達成です。
倉敷美観地区の外れにひっそりと佇むこのお店は、苔やカメを愛する女性店主の田中さんが営んでいらっしゃる古本屋さんです。
ライブや展示会などの催し物もやっており、はるばる蟲文庫目指し県外からやって来る人も多いとか。
お店に入ると、去年訪れたときと同様ヨツユビリクガメのツブさんが田中さんの足元に寄り添っていました。


蟲文庫


ツブさん

アイヌ関係の本などと以前から聴きたかったHOSEのアルバムを購入。
田中さんとカメ達からは暖かい元気を分けていただき、とてもうれしい一年の初めをすごせました。
田中さんは苔に関する本「苔とあるく」に引き続き、今年は待望のカメに関する本を出版予定なので、ただ今執筆中とのことでした。今からとても楽しみです。

蟲文庫さんの裏手にある鶴形山は、古代には亀島と呼ばれていたようです。亀つながりなのはご縁かもしれません。
この山の上にある阿智神社にもここ数年は初詣にいっています。


阿智神社の鳥居。

昔からのしきたりなのか、鳥居の上にはこぼれ落ちそうなくらいに小石が山盛りに盛られています。頭に落ちてきた人はいないのでしょうか。
それ程大きくない神社ですが、小さな能楽堂や鶴亀様式とよばれる古代庭園もあります。
つきたてのお餅や甘酒を振舞っていたため大変賑わっていました。

岡山の街の中でも倉敷は落ち着いた雰囲気があるので、ゆっくり裏路地などを散策するのもおすすめです。





裏路地には面白い発見があります


オオフカ
posted by ベルカ at 00:00| 日記
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